二度目の結婚。
正社員で、当時受付事務として働いていた時、彼と出会った。
見た目爽やかで話も上手、すぐに打ち解けてデートを重ね再婚を意識した。
当時、翻訳家を目指していた彼は派遣社員だった。
グローバルに展開している会社だったので、将来の為にも社員になって海外転勤の希望を出せばいいのに。と勧めた。
そうこうしているうちに、私の妊娠が発覚。私は亡くなった主人との長男に必ず兄弟を作ると決めていたので、結婚なくても産むし自分で育てるつもりと彼や周りに話す。
その時の彼の上司に私が妊娠していることが耳に入り、彼は上司に、
「男として、社会人としてのけじめをつけろ。結婚するのであれば、希望を出している地に赴任させるつもりだ」と言ってもらい(とてもいい上司に恵まれていたが、この時、彼の決断ではないことが彼の性格で、私の中で、結婚しなくていいという気持ちがどこか片隅にあった)
その数ヶ月後、ヨーロッパ赴任が決まり、行き先がヨーロッパということもあり、出来たての家族は皆、浮き足立っていた。
自分を振り返る。
子供の頃の夢は、「花嫁さん」と言っていた。
ある程度、学業を終えて、就職して、運命の人に出会って結婚すると。
普通に生きていればそうなるものと。
実際そうなった。それはずっと続いて当たり前のものだと思っていた。
突然、その当たり前の日常が崩れ去り、小さな子供を抱えて思いもよらない道を歩むことになった。
郊外の小さな町がゆえ、「若くして未亡人」「かわいそうな人」という看板がつき、皆優しかった。でも、その優しさは新たにまた幸せを探そうとしていた私の後ろめたさとなり、私は子供と一緒に町を出た。
もう一度、自分の思い描いていた当たり前の幸せを見つけよう。
今でもそう、そこはずっと変わらない。どんな状況でも楽しいことを見つける。
どうにもならないかもと不安で行き詰まっても動き続ける。
今日もその結果、いい知らせが入った。
がんばれ私。